クライアントとベンダー

AIのプロトタイプを作るには、クライアントとベンダーの協働が欠かせません。その協働の実際について見ていくことにしましょう。

クライアント企業がAIの導入に関してベンダーと契約すれば、ベンダー側が専用のソフトを開発してくれます。

一方クライアントは教師データを提供し、ベンダー側の細かな要求に応えていきます。システム構築が最終段階に入れば、クライアントが評価し、プロトタイプが出来上がります。

ベンダーがクライアントに要求することは多岐にわたります。

まずクライアントがプロトタイプを作る目的を、丁寧に聴き取ります。

この目的を共有できなければ、ベンダーのAI作成は失敗します。もう少し具体的に言えば、クライアントの目標値であるKPIを確定しなければなりません。ベンダーはKPIを達成するためにAIの中身を設計するからです。因みにKPIの値は高く設定することも出来ますが、その場合は教師データが大量に必要になります。当然開発にかかる期間も長期化しますし、クライアントが払うコストも膨れます。ベンダーはそのことをクライアントに分かりやすく説明しなければなりません。

例えば医療機器メーカーがクライアントだったとしましょう。

MRI画像のAI診断を実現するためには、大量のMRI画像データが必要になります。しかしこのデータは教師データになるものですから、医師が1枚ずつ丁寧に見て判断した情報でなければなりません。

クライアント側で教師データを集めるのがどれほど大変かがお分かりになるでしょう。